「牛乳石鹸、よい石鹸」というCMが流れていたのはいつの頃でしょうか、昔から愛されてきた牛乳石鹸が今改めて人気が高まってきているようです。
カウブランドの赤箱の石けんは、誰でも1度は目にしたことがあるはず。体だけでなく顔も洗える、美肌になるとその良さが見直されているんですね。
赤箱と青箱がある牛乳石鹸ですが、それぞれの違いや洗顔の仕方など、牛乳石鹸の魅力をたっぷりとお伝えしましょう。
牛乳石鹸は90年も続く日本の石鹸のロングセラー
「カウブランド」として牛のマークの牛乳石鹸が生まれたのは1928年(昭和3年)のこと。
たっぷりとお乳を出した大きな乳牛が描かれた赤い箱が特徴でした。それからおよそ90年、手間ひまのかかる「釜だき製法」によって作られる石鹸は今や年間1億個以上も作られているのだそうですよ。
牛乳石鹸の製法~職人の釜だき製法
牛乳石鹸は、短時間で石けんを大量生産できる「中和法」とは違い昔ながらの釜だき製法で作られています。
国内最大級の石けん工場を持ち、11基もの釜によって牛乳石鹸が生み出されています。
牛乳石鹸は油脂と苛性ソーダを釜の中でじっくりと鹸化(けんか)させることによって作られます。
天然の油脂の保湿成分や鹸化の途中で精製されるグリセリンなど肌の保護成分を残したままなので、低刺激で保湿効果の高い石けんが仕上がるのです。
牛乳石鹸が潤いのある泡で肌を優しく包み込んでくれるのは、手間ひまかけた製法にその秘密があったんですね。
しっとりすべすべに洗い上げる赤箱
赤箱は、優しいローズ調の香りでミルク成分とスクワランが配合されたしっとりタイプの牛乳石鹸です。
http://www.cow-soap.co.jp/web/products/brand/akabako/
泡立ちがクリーミーできめ細かく、発売当初からその優しさは変わっていません。
さっぱりすべすべに洗い上げる青箱
ミルク成分配合でさわやかなジャスミンの香り。泡立ちはソフトでさっぱりと、しかしすべすべに洗い上げてくれるのが青箱の牛乳石鹸。
http://www.cow-soap.co.jp/web/products/brand/aobako/
赤箱発売からおよそ20年後の1949年(昭和24年)に発売されました。オイリー肌の方にもおすすめです。
石けんも界面活性剤のひとつ
界面活性剤=悪というイメージがあるかもしれませんが、水と油など混ざり合わないもの同士の境界面を「界面」といいます。
それを混ざるようにするものが界面活性剤で、石けんもその一つなのです。
水を使って泡立てることで油汚れを落とすことが出来ますよね。合成界面活性剤は石油などの合成成分で作られた界面活性剤ですが、石けんは天然成分で界面活性の役割を果たすものです。
プチプラが嬉しい!コスパも最高
こんなに手間ひまかけて作られているのに、信じられないくらいお安いのも牛乳石鹸の素晴らしいところです。
- 赤箱レギュラーサイズ 100円(100g)
- 青箱レギュラーサイズ 80円(85g)
肌に良い石けん、というと千円を超えるものも珍しくない中で、この値段を維持しているというのは素晴らしい企業努力でしょう。
牛乳石鹸の美肌効果。その成分や肌への優しさ
これだけの長い間日本人に愛されてきた牛乳石鹸は他の石けんと何が違うのでしょうか。その成分や洗顔したときの肌への美容効果などを調べてみました。
ミルク成分たっぷりで肌に優しい
新鮮なミルクから作られるミルクバターがその優しさの秘密です。
ミルクバターとはミルクの脂肪分(乳脂)で肌をしっとりさせる働きがあり、赤箱の方が青箱よりもミルク成分がたっぷり配合されているそうです。
乾燥ぎみの人は化粧水で保湿してからクリームなどを塗って下さいね。
スクワラン配合で乾燥肌にも優しい
赤箱の方はミルク成分以外にもスクワランが配合されています。
スクワランとは保湿剤の一つで、
- 添加物
- 化学物質
が含まれていないので安心して使える天然の保湿剤です。
人の皮脂にも含まれている成分なのでとてもなじみがよく肌を潤してくれます。
ただし、肌に優しいとはいってもアトピー肌でも使えるかどうかは症状の程度によります。主治医に相談してから使うようにして下さいね。
ニキビの改善にも良い牛乳石鹸
大人ニキビの原因のひとつに皮脂の過剰分泌があります。毛穴に皮脂が詰まり雑菌が繁殖してニキビに元になります。
牛乳石鹸で洗うと余分な皮脂はさっぱり落としながらも、必要な皮脂を落としすぎずに洗い上げることが出来るので、ニキビ肌の改善に役立つようです。
皮膚科でもニキビケアには石けんで洗うことを勧められることが多いんですよ。
- 白ニキビ
- 黒ニキビ
は丁寧に、正しい洗顔をすれば解消されるようですし、赤ニキビであれば炎症を抑える塗り薬も併用していくと良いでしょう。
牛乳石鹸はニキビ用の石けんではないのですが、実際に、牛乳石鹸を使い始めたらニキビが減った、という口コミも数多く見られます。
敏感肌やアトピーの人でも使える
時間をかけてじっくり造られた石けんは機械を使った大量生産のものとは違い天然の潤い成分がたっぷり残っています。これが肌にやさしい秘密。敏感肌でも大丈夫です。
- 季節の変わり目だけ敏感肌になる
- 花粉症の季節になると肌もかゆくなる
といった方にもおすすめです。実際アトピー肌の方が皮膚科で勧められることもあるそうですよ。
使うなら、より肌に優しい赤箱の方がお肌には良いでしょう。
ただし、敏感肌やアトピーの方は肌に合わなかった場合、乾燥がよりひどくなったりすることもあります。
心配な場合は皮膚科で肌の状態を診てもらってから使うと安心ですね。
固形石鹸とボディソープ、どちらもおすすめ
牛乳石鹸の石けん成分から生まれたボディソープもあるんです。
潤い成分であるプレミアムミルクを配合した贅沢なボディソープは肌の潤いは守りながらしっかり汚れを洗い流してしっとりすべすべの肌に。
固形石けんは肌には優しいものの、洗浄力といった点から見るとやや劣るというデメリットがあるのですが、このボディソープは汚れをしっかり落としながらも肌への優しさを両立しているというのが最大のメリットです。
ミルキィボディソープ
ミルクセラミド、ミルクパウダー、ミルクプロテインの3つのミルク成分を配合。香りはリラックスフローラル、もぎ立てゆず、せっけんの3種類があります。
http://www.cow-soap.co.jp/web/products/category/body-soap/
牛乳石鹸を使った正しい洗顔方法
肌質を選ばずに使える牛乳石鹸。洗顔はどのようにすれば効果的なのか、その方法をご紹介しますね。
しっかりきめ細かい泡を作る
洗顔の基本中の基本ですが、しっかり泡立てること!きめ細かいホイップクリームのような泡を立てることが大事。
優しく顔を泡で包み込む
たっぷりの泡を顔に乗せて、手で顔をこするのではなく、手が顔に触れないようにして泡を滑らせるようにして洗います。
ぬるま湯でよくすすぐこと
洗った時間と同じくらいの時間をかけてすすぎましょう。すすぐときはお湯ではなくてぬるま湯で。ちょっと冷たいかなと感じるくらいの30度前後がベストです。
- フェイスライン
- 髪の生え際
などもすすぎ残しのないようにしっかり、でも優しく洗って下さい。
牛乳石鹸の便利な使い方。洗顔以外にこんなことにも使える!
牛乳石鹸がお肌に優しい石けんであることはわかりましたね。顔を洗う以外にも色々使える便利な石けんなんです。
牛乳石鹸は髪にも顔にも全身使える
牛乳石鹸はお風呂で体を洗うだけでなく、髪や顔など全身を洗うことが出来るんです。石けんで髪を洗えるの?と思う人もいるでしょうが、洗えます。
石けんは弱アルカリ性なのでリンスはお酢など酸性のものを使えばしっとりします。
洗面器にお湯を溜めてそこに大さじ2くらいのお酢を入れて髪になじませます。お酢の量は髪の長さによって調節します。
メイク落とし(クレンジング)にも
それほど濃いメイクでなければクレンジングも出来てしまうのが牛乳石鹸のすごいところです。
ポイントメイクは専用のリムーバーで先に落としておけば、あとは牛乳石鹸だけで落ちてしまいます。
1度目はメイク落とし、2度目は洗顔。2度洗いした方がよいそうですが、それもメイクの濃さによりますね。薄いメイクなら1度で十分落ちてしまうでしょう。
スポンジ洗いにも使える
ファンデーションなどのメイクが落ちるのですから、化粧をする時に使うスポンジなどの汚れも落とすことが出来ます。
牛乳石鹸で洗えばメイクの汚れもスッキリ、きれいになるそうですよ。
ロングセラーには訳がある!牛乳石鹸を使ってみよう
もう石油由来の合成成分が使われている洗顔フォームやボディソープは卒業して、無添加で手作業で作られた牛乳石鹸でなめらか美肌を作りませんか。
牛乳石鹸がこれだけの長い間愛されているのには理由があるということがおわかりになったでしょうか。
お風呂だけでなくスキンケアにもとても良い牛乳石鹸、今日から家族みんなで使ってみませんか。