皆さんは、朝の洗顔はどうしていますか?「朝は水のみの洗顔だけでも、汚れは落ちる」という美容法が紹介されました。
そのこともあってか、今では朝の洗顔は水のみでササっと終わらせてしまうという女性が増えているそうです。
皮脂もでない、ホコリも肌に付着しないという環境であれば、朝の洗顔は水洗いでも問題はありません。
常に顔を洗ったり、メイクをしない10代であれば朝の洗顔は水のみで済ませても大丈夫かもしれません。
しかし、メイクをしたり肌状態が変化しやすいアラサー以上の場合は、反対に肌状態をさらに悪化させてしまうことがあります。
多くの女性が朝洗顔をしなくなった理由はつっぱり感
朝洗顔を水のみに切り替えた人の話を聞くと、次のようなものがあがっていました。
- 朝から洗顔フォームを使うと顔がつっぱってメイクがすぐできない
- 屋外に出ていないので特別汚れていない
- 朝から洗顔フォームを使うのが面倒
朝の洗顔で1番気になるのが、洗顔後の肌のつっぱり感です。夜の場合、つっぱり感があってもすぐに化粧水を付ければ緩和できます。
しかし、朝の忙しい時だと化粧水をゆっくりと付けたり浸透させる時間もないので、それならば水で洗うだけでもいいだろうと思っているようです。
その他、「日中のように屋外のほこりが付いていないから大丈夫」という自分なりの判断もあるようです。
水での朝洗顔は皮脂が出にくい年代のための洗顔法だった!
テレビなどで紹介されていた「水での朝洗顔」ですが、この話を聞いてみると「どの年代でも水だけの洗顔でOK」というものではありませんでした。
水での朝洗顔がテレビや雑誌で取り上げられ始めたのは、今から2~3年前でした。
有名な美容家や女優の方の美容法を聞いてみると「朝は水だけで洗顔をしている」というところから始まったようです。
しかし、その朝洗顔方法を調べてみるとそこには理由がありました。
- 年齢的に皮脂の分泌がないので朝洗顔フォームを使わない
- 夜眠る時にクリームでしっかりと肌をパック状態にしている
- 水だけでササっと洗うのではなく洗った後は化粧水などで拭き取りをしている
この朝の水洗顔を紹介した方は、50代以上。そのため、皮脂の分泌が少ないため洗顔フォームを使うと肌が乾燥するため、水での朝洗顔をしているというものでした。
寝る時にクリームでしっかりと肌をパック状態にしているので、ホコリが肌に直接付くことはありません。
パックのように塗ったクリームは、水を使った朝洗顔でしっかりと落としています。
その後、肌に残ったものを取り除くために拭き取り化粧水で、
- 顔のホコリ
- 余分なクリーム
などを除去しています。
ここまでケアしているので、水での朝洗顔だけでも美肌を手に入れることができるのです。
肌状態が変化しやすいアラサー以上の女性は水洗顔だけではNG!
「私は乾燥肌だし、皮脂の分泌もそんなに多くない」と思っている女性が多いようですが、少なからずとも皮脂は分泌されています。
分泌された皮脂を放置しておくと、いろいろな肌トラブルを起こしやすくなります。
特に肌状態が変化しやすいアラサー以上の女性は、洗顔フォームを使ってしっかりと洗顔するだけででも肌トラブルを回避することができます。
1.寝ている間に肌の上の皮脂は3倍以上に増えている
「私は汗もかかないし、寝ている間に皮脂もそんなに出ていない」と思っている女性がいます。
実は、夜洗顔をした後と起床時の肌上の皮脂量を調べると平均で皮脂が3倍以上に増えているというデータがあります。
寝る前にクリームや美容液を塗っていると気づかないことが多いのですが、寝ている間に皮脂は何重にも重なってミルフィーユ状態になっているのです。
人間は、寝ている間に何もしなくてもコップ1杯程度の汗をかきます。この汗に皮脂が混ざると肌を外的刺激から守る「皮脂膜」となります。
皮脂膜は肌に必要ですが、増えすぎると皮脂汚れとして肌に蓄積されていきます。
ある程度の皮脂であれば問題はありませんが、増えすぎた皮脂が肌に常に存在する「常在菌」によって分解されると皮脂が酸化し「変性皮脂」に変化します。
2.毛穴の開きは朝の洗顔不足で起こることが多い
毛穴の開きや毛穴の汚れというのは、皮脂が溜まって起こる現象と言われています。
「夜のスキンケアでしっかりと毛穴ケアもしているのに毛穴の開きや毛穴の汚れが気になる」という人は朝に毛穴のケアができていないことで起こることが多いようです。
朝洗顔を水だけで終わらせたことで毛穴に詰まった皮脂が取り除けず、その上にメイクをするとファンデーションと皮脂が結びついて毛穴の中に詰まってしまいます。
3.水洗顔だけでは変性皮脂は落としきれない
「変性皮脂」というのを知っていますか?分泌された皮脂は時間が経つと肌の上で酸化します。
この酸化した皮脂をそのままにしておくと、次のような症状が出てきます。
- 肌荒れ
- 吹き出物
- 毛穴の開き
- 肌のバリア機能低下
- 乾燥肌、敏感肌
変性皮脂は水だけでの洗顔では10%程度しか落とすことができず、残りは全て肌に付着したままになってしまいます。
その上からメイクをすれば肌状態が悪くなるのは当然で、メイクのノリも悪くなります。
4.洗顔フォームで朝洗顔をすれば化粧水の浸透も良くなる
朝から洗顔フォームを使うと肌が乾燥すると感じている人もいるようですが、朝からしっかりと洗顔してあげると肌上の余分な皮脂がなくなるので、化粧水の浸透も良くなり、朝のスキンケアに時間がかからなくなります。
そしてそれが化粧崩れに繋がるので、朝からしっかりと洗顔フォームを使うのがスキンケアのためにも良いとされています。
洗顔フォームで朝洗顔しないと肌トラブルが増える
朝、洗顔フォームを使って顔を洗うと肌につっぱり感があるからしないという女性がいます。
しかし、朝洗顔フォームを使わずに水やぬるま湯のみで洗顔をしても、余分な皮脂は洗い落とせていません。そのため、次のような肌トラブルを起こすことがあります。
- 変性皮脂によって肌のキメが乱れる
- 皮脂が毛穴に詰まり、毛穴が開く
- 皮脂が残ることで雑菌が繁殖して炎症を起こし、赤ニキビができる
- メイクのノリが悪くなる
- 古い角質も残るため肌がくすむ
肌のキメや毛穴の開き、肌のくすみといったものは肌の老化にも繋がります。
一生懸命、夜にスキンケアを行っても皮脂や汚れが肌に残った状態が長く続けば、その効果も薄くなってしまいます。
よく「化粧水が浸透しない」という人がいますが、これは古い角質や皮脂が肌に残っているためです。
洗顔フォームを使って朝洗顔すると、皮脂だけではなく古い角質も落ちるため、肌のターンオーバーを促進してくれます。
ターンオーバーが促進すれば、次のような効果も期待できます。
- 肌の透明感アップ
- 吹き出物やニキビ肌、ニキビ跡の改善
- 肌のハリ感アップ
- シミ、くすみ予防
- ざらつきのないすべすべ肌
また、化粧水の浸透も良くなるので、肌の保湿もしっかりとできるため潤い肌を保つことができます。
朝と夜の洗顔フォームを変えて朝からの肌乾燥を防ぐ
朝から洗顔フォームを使うと肌がかさついたり、つっぱり感があるから嫌だという人は自分の朝の肌に合っていない場合があります。
朝はメイクなどもしていないので、洗浄力が強いものを使わなくても皮脂はしっかりと落とすことができます。
朝だけ顔がつっぱるという人は朝と夜の洗顔フォームを変えてみるのもいい方法です。朝洗顔で特におすすめなのは、次のようなものです。
- 肌に近い弱酸性のもの(敏感肌用)
- 泡で出てくるもの
- 泡切れのいいもの
朝、洗顔フォームの泡立てが面倒という人も、泡で出てくるタイプのものを選べば簡単に洗顔することができます。
朝の洗顔は肌タイプ別で方法が違う
朝の洗顔が大事なのは分かりますが、実は肌タイプによって方法を変えることが大事です。
自分の肌質に合った洗顔方法をしないと、せっかく洗顔しても肌状態が悪くなる場合もあります。
まずは、自分の肌がどのタイプに当たるか、肌質チェックをしましょう。夜、顔を洗って10分間そのままにして、次のどの状態に当たるかでチェックすることができます。
- 肌のつっぱり感もテカリもなし → 普通肌
- 肌のつっぱり感がないが、顔全体に少しテカリがある → オイリー肌
- 肌につっぱり感があり、鼻やおでこといったTゾーンにテカリがある → 混合肌
- 肌につっぱり感があり、テカリはない → 乾燥肌
- 肌がピリピリし赤みが出る → 敏感肌
簡易チェックですが、自分に当てはまるものを見つけ、正しい朝洗顔の方法を習得しましょう。
「普通肌」は顔全体を洗顔フォームで洗う
1番多いのが、普通肌の人です。普通肌は皮脂が多く出ていないため、ホコリや前日付けたクリームの油分などを洗い落とすことが大事です。
- 手の雑菌が顔に付かないよう綺麗に洗う
- 洗顔フォームを泡立てる
- 手のひらで顔全体に泡をのせて洗う(目の周りは避ける)
- ぬるま湯で綺麗に洗い流す(33~35℃のお湯がベスト)
- タオルで押さえて水分を拭き取る
目の周りは乾燥しやすいので、避けるようにしましょう。
「オイリー肌」は洗う前に皮脂を取り除く
オイリー肌の場合、洗顔フォームだけで皮脂を取り除こうと石鹸成分の強いものを選ぶ人がいますが、これは必要な皮脂まで奪ってしまいます。
なかには、朝洗顔の前にクレンジングで皮脂を洗い流すという人もいますが、これも危険です。
オイリー肌の場合は、洗顔フォームで顔を洗う前に軽く皮脂を取り除いてあげると洗顔で余分な皮脂を奪うこともありません。
- 蒸しタオルを顔の上に1~2分乗せる
- 蒸しタオルで軽く顔を拭く
- 洗顔フォームを泡立てる
- 手のひらで顔全体に泡をのせて洗う(目の周りは避ける)
- ぬるま湯で綺麗に洗い流す(33~35℃のお湯がベスト)
- タオルで押さえて水分を拭き取る
蒸しタオルは、電子レンジを使えば簡単に作ることができます。
- タオルを濡らし軽く絞る
- 耐熱皿にタオルを乗せ、レンジで30秒~1分程度加熱する
蒸しタオルは、夜のスキンケア前にも使えるので覚えておくととても便利です。
「混合肌」はTゾーンの皮脂に要注意
混合肌の場合、Tゾーンの皮脂が気になります。そのままにしておくと鼻の毛穴が詰まり角栓となり、黒ずみになるので、余分な皮脂は落とさなくてはいけません。
- 手の雑菌が顔に付かないよう綺麗に洗う
- 洗顔フォームを泡立てる
- 泡をTゾーンに乗せる
- 目元と口元を避け、Uゾーン(頬や顎)から洗う
- Tゾーンを指でくるくるとしながら洗う
- ぬるま湯で綺麗に洗い流す(33~35℃のお湯がベスト)
- タオルで押さえて水分を拭き取る
Tゾーンに先に泡を乗せておくことで、余分な皮脂を取り除くことができます。しかし、長時間つけていると乾燥に繋がるので注意しましょう。
「乾燥肌・敏感肌」は洗顔フォームを使わず蒸しタオルを使う
乾燥肌、敏感肌の人は皮脂が多く出ていないので、洗顔フォームを使わなくても汚れを落とすことができます。
- 蒸しタオルを顔の上に1~2分乗せる
- 蒸しタオルで軽く顔を拭く
- ぬるま湯で顔を洗う(33~35℃のお湯がベスト)
- タオルで押さえて水分を拭き取る
洗顔フォームを使いたい場合は、洗浄力の弱い敏感肌用のものを選びましょう。
また、この方法はニキビなど吹き出物ができている人にもオススメです。ニキビができている人で、洗浄力の強い固形石鹸などを使って洗う人がいますが、これは逆効果です。
吹き出物やニキビが酷い場合は、肌に負担のないよう洗顔フォームを使うのは避けましょう。
間違った洗顔をすると肌の潤いは奪われていく
洗顔は、肌にある酸化した皮脂や汚れを落とすためにします。しかし、肌に合わない洗顔や洗いすぎは、肌表面に必要な皮脂や天然保湿成分を奪ってしまう原因となります。
「美容液成分のある化粧水や乳液を付ければ大丈夫」と様々なケア方法をしている人もいますが、バリア機能が低下するため肌水分が落ちることもあります。
肌に必要な皮脂は残し、不要な汚れや皮脂だけを落とす洗顔をすれば、保湿力の高い化粧品を使わないと肌が乾燥するということもなくなります。
また、肌に合った洗顔をすることで乾燥が原因でできる
- 白ニキビ
- 大人ニキビ
も予防できるので、ニキビケアにも繋がります。
朝洗顔で皮脂残りのないきれいな肌を手に入れよう
今まで、朝は水で洗顔していたという人も、洗顔フォームを使って肌質に合った洗顔をすれば、肌悩みも解消されます。
また、余分な皮脂も落ちるのでメイク崩れを起こしにくくなり、1日綺麗なメイクをキープすることもできます。
洗顔を変えるだけで、綺麗な肌を手に入れることができるかもしれません。